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最高裁判所第一小法廷 昭和30年(あ)822号 判決

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人山中大吉の上告趣意は、単なる訴訟法違反、事実誤認の主張を出でないものであって、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(所論の証拠は、刑訴二九一条の二の決定のあった本件において検察官から提出された証拠であって、被告人又は弁護人が証拠とすることに異議を述べなかったことが記録上明らかであるから、被告人又は弁護人の同意なくとも証拠調をなし且つこれに証拠能力を認めて事実認定の資料に供しても差し支えないものであること同法三二〇条二項の規定により明白である。)

よって同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 斎藤悠輔 裁判官 真野 毅 裁判官 岩松三郎 裁判官 入江俊郎)

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